瀬戸内海の波に揺られて、長い夢をみた。
目覚めれば九州。母に会った。
夢の扉は、開かれたままだった。
頭がぼうっとして目が覚めない、と母はいくども言った
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夢から夢へ、夢からうつつへ。目覚めたか目覚めないかも曖昧なままで、母は夢の扉を出たり入ったりする。
利尿剤のせいで、午前中はトイレとの往復に忙しい。
小さなキャスターを押して、やっと歩く。だが、それが唯一の運動でもある。
ぼくは、忘れられてはいなかった
迪士尼美語 世界 。
いつ帰ってきたんかと不思議そうな顔をする。船で今朝着いたよと応える。
しばらくすると、また同じ質問が返ってくる。いくども繰り返す。そのたびに、親子はまた再会する。ぼくにとっては繰り返しだが、母にとっては一度きりのことなのだろう。
あれこれと話題を他に振ってみるが、頭が小さくなってしまったので、何も考えられないと言う。
いまの母には過ぎた時間はない。今があるだけ。今だけを、夢のように、あるいは夢から覚めた一瞬のように認識している
DR REBORN黑店。